2019/02/15

オゾンには殺菌効果や消臭、漂白効果があることはすでに広く知られています。そのため多くの医療の現場や食品工場で使われています。今回はオゾンの殺菌のメカニズムについて調べましたのでご覧ください。
そもそもオゾンとは何?
オゾンとは分子記号で「O3」と表します。つまり酸素原子が3つくっついたものです。酸素とは「O2」で表される通り酸素原子が2つでできており、この状態が一番安定しています。
では、オゾン「O3」はどうかというと、非常に不安定な状態で早く酸素に戻ろうと余分な1個の酸素原子を追い出そうとします。
オゾンに強い酸化作用があるのは余剰の酸素原子が他の物質と結合しやすいからです。
このように強い酸化力が細菌やウィルスを死滅させ、悪臭の原因になる物質を無臭の物質に変えて消臭するのです。
自然界のオゾン発生のメカニズム
・太陽の紫外線
地球上に存在するオゾンは成層圏に大量に存在します。オゾン層と呼ばれるもので太陽の強い紫外線によって酸素が分解されオゾンの層を形成しています。このオゾン層は殺人的な紫外線から地上を守ってくれる大切のもので、オゾン層が無くなれば地球上の生物はすべて死に絶えると言われているほど重要なものです。
・雷
雷が発生することで空気中にオゾンが発生します。雷の高圧放電により酸素原子にが分解され、酸素分子と再結合するものと考えられています。
では人工的にオゾンを発生させる方法ですが、以下の方法があります。
・紫外線を照射して空気中の酸素をオゾンに変える方法
・高圧放電をしてオゾンを発生する方法
・電気分解によってオゾンを生成する方法
詳しくはこちらを参照:オゾンとはいったい何?
市販されているオゾン発生器は上記のいずれかの方法でオゾンを生成しています。
オゾンは強い酸化作用を持つことから、殺菌、消臭、漂白といった効果が広く知られており医療や水道、食品などあらゆる分野で活用されています。
そして、オゾンの良いところですが、オゾンは時間が経てば酸素に戻るので環境にも影響がありません。
オゾンが細菌やウィルスを殺菌する仕組み
オゾンには強い酸化作用がありますが、それがどうして殺菌になるのでしょうか?薬剤による殺菌と比較してみました。
・薬剤による殺菌
薬剤による殺菌は細菌やウィルスの細胞核に作用し核を破壊して殺します。しかし、そのうちその薬剤に耐性を持つ細菌やウィルスが登場してきて薬剤の効果が次第に効きにくくなる可能性があります。
・オゾンによる殺菌
オゾンによる殺菌は、オゾンと細菌のタンパク質が化学反応を起こし、細胞膜を破壊します。そのため細胞成分な溶けだし細菌やウィルスは死滅します。薬剤のように耐性が生まれることはありません。オゾンによる殺菌は細胞内成分が溶け出すことから「溶菌」と呼ばれています。その後オゾンは無害の酸素に戻ります。
まとめ
オゾンによる殺菌は細胞膜を破壊し死滅させることがお解りいただけましたか?薬害も無く環境にも優しく殺菌できる訳ですから、病院や介護施設、保育園など除菌の必要な施設では重宝しているということです。オゾンは殺菌だけでなく消臭、漂白といった面でも効果があり多方面で活用されています。もちろん一般住宅には家庭用のオゾン発生器が発売されており注目を集めています。詳しくはこのサイトでご覧ください。